最近よく耳にする「ED」は、勃起不全または勃起障害のことであり、
男性であれば、多くの人に起こりうる病気です。
日本性機能学会では、「性交時に十分な勃起が得られないため、
満足な性交ができない状態」と、定義していますが、EDにも軽症のものから
重度まであり、「時々できないことがある」とか「途中でダメになる」という人も
EDであると考えられています。
EDの場合、「勃たないことが恥ずかしい」ということで、誰にも相談できず、
心の中にしまっておく人が多いというのが現状のようです。
しかし、EDは男性だけの問題ではなく、パートナーにも大きな影響を与えます
から、知らん顔をしているわけにもいきません。
まず、自分の悩みをパートナーに打ち明ける勇気も必要であり、
ED克服のための前向きな相談を心がけた方がよいでしょう。
EDは、患者の約8割が心因性(精神的、心理的な要因)の障害です。
現代ストレス社会では何となくうなずけそうな数字ですが、若年性EDのほとんどが
心因性であり、うつ病発症患者の50%が心因性EDを合併するという現実を
考えれば、単純に納得するだけでは済みそうにありません。
気分的なことだから、と問題を軽視せず、一度カウンセリングを受けてみることを
お勧めします。
心因性EDは大別すると、次の2つに分けられます。
@日常的にみられる心理的要因
・仕事上の不安やストレス
・過去の性交失敗による不安
・失恋や夫婦間トラブル、離婚など。
A心の奥底にひそむ心理的要因
憎しみ、怒り、妬み、幼児期における精神的外傷など。
これらの心理的要因がある場合には、いくら性的刺激を与えても大脳が興奮
しにくく、興奮の伝達が正常に行なわれないため、勃起しにくくなるということです。
若い人のEDは、そのほとんどが真因性であり、原因としては、
ストレスやコンプレックスなどが挙げられています。
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